夏の小さな旅

雲一つない真っ青な空が広がり、蝉が絶好調で鳴いている。久しぶりの休日はまさに「夏」といった感じの天気になった。ラジオが「今日も30度を超す真夏日となるでしょう。」と告げている。私は朝ごはんを食べながら、毎日が特別だった幼いころの夏休みの朝をなんとなく思い出した。そして気がつくと、無性に海を見たくなっていた。

第一章 大浜麻機線

車を運転する気にならなかったので、歩いて家を出た。静岡駅北口に到着。小学生のとき、大浜プールの帰りに友達とよく立ち寄った大浜海岸へ行くことにした。ここから、しずてつジャストラインのバス「大浜麻機線」でバス停留所の終点、「大浜」まで行く。なんだか久しぶりのバスだ。少しワクワクしていたが、乗り込んだら車内の涼しさとバスの揺れの心地よさでいつの間にか眠ってしまった。

しずてつジャストライン 「静岡駅 ― 大浜」区間のバス情報

【乗車バス】大浜麻機線/大浜行き
【乗り場】JR静岡駅北口 1番のりば
【運賃】大人 290円(中学生以上)
小人 150円
※1~5歳児は同伴者(6歳以上)1人につき2人まで無料。
【所要時間】約20分

時刻表等の詳細は、しずてつジャストライン㈱のHPへ。

第二章 ビーチバレークラブ

バスを降りてさっそく海岸へと向かう。すると、防波堤の向こうからポーンポーンと宙へ高く跳ねるボールが見えた。

― メンバー求ム ―

ビーチバレーの練習がてら浜辺でくつろいでいたグループは、静岡ビーチバレークラブのメンバーだった。7~9月はこのスポーツの一番のシーズンである。県内は、ビーチバレーの競技環境がまだ整っていないのが現状。しかし、来年には国体の正式種目にもなり、まだまだのびしろのあるスポーツなのだ。

今回出会った、県のバレーボール協会副部長でもあり、静岡ビーチバレークラブメンバーの鈴木さんは、興味のある人は気軽に練習に加わって欲しいと話す。世代は問わない。ホームビーチは大浜海岸。

詳しくは、静岡ビーチバレークラブのFacebookをチェック。

第三章 プロペラ

いつも何気なくみていた巨大プロペラがなぜか今日はやけに気になった。あれが風力発電機だということはもちろん知っているのだが…。ちょっと足をのばしてみよう。

― 風力発電機のつぶやき ―

僕の名前は「風電君」。中島浄化センターの敷地内に建っている。プロペラの長さは羽の中心から先端まで35mもあって、羽の先端が一番高いところに達すると地上100mにもなるんだ。僕の作った電気は、たくさんの電気が必要な中島浄化センターで使われているよ。ここは風通しがとっても良好!僕のプロペラはいつも快調に回り、地球に優しい電気を発電しているのさ。

まわりは整備されて広い芝生もあれば、テニスコートや浄化センターの屋上にはサッカーコートだってあるよ。間近で見学することもできるから、僕が風を切る迫力ある姿を見においでよ!

結び

歩き疲れたので近くのおでん屋さんで少し遅めの昼食をとることにした。目の前を大浜プールへ遊びに行く子どもたちが楽しげに通り過ぎる。暑くてとろけそうな夏の日の経験は、汗をかいた分だけ記憶に強く刻まれるような気がする。