巨鼇山清見興国禅寺(こごうざんせいけんこうこくぜんじ)
静岡市清水区興津清見寺町418-1 ℡/054-369-0028
料/大人 300円、中・高生 200円、小学生 100円 ※境内は無料

人や物の行き交いを見守り続ける
「清見寺」

かつてこの地は、現在の寺の門前まで海が迫り、背後には山がせり出していたと言う。「清見ヶ関」という関所が設けられ、その付属施設がはじまりとされる清見寺。多くの人が行き交ったことが想像される。今川氏の人質だった幼少の頃の徳川家康もしばしば訪れ、寺には「手習いの間」が残されている。また将軍となった家康は、朝鮮との外交を開始するためのもてなしの場として清見寺を指名。朝鮮通信使が幾度も訪れ、静岡県の有形文化財にも指定されている、通信使が書いた漢詩が数多く残され、境内は朝鮮通信使遺跡として国の史跡に指定されている。時を現代に移しても、変わらずここは交通の要衝だ。驚くべきことに寺の中(総門と山門の間)を東海道本線が走り、その先に国道1号線や静清バイパスが通り、その向こうには清水港が広がる。背後の山を東名高速道路が通り、東海道新幹線も通過する。千年以上の昔から人や物の往来を見守り続ける清見寺。名勝庭園や五百羅漢像などの見所も含め、体験してほしい。

清水コンテナターミナル㈱ ℡/054-369-7521

物流最前線!
「新興津コンテナターミナル」

静清バイパスを興津に向かって走っていると、海側に、そびえ立つクレーンが見えてくる。それは、コンテナを船から降ろしたり、逆に船に積んだりする「ガントリークレーン」だ。そんなコンテナの出入り口、清水港の「新興津コンテナターミナル」に潜入取材した。 江戸時代から物流の拠点を担っていた清水港。昭和27年には国の特定重要港湾に指定された。同45年にはコンテナ船が初入港、船便による物流がコンテナによるものへと変化するのに合わせ、昭和57年に袖師コンテナターミナルがオープン。そして2003年オープン、2013年に供用開始(第2バースの一部)したのが、この新興津コンテナターミナルだ。袖師と比べて水深が深いため、より大型のコンテナ船が入港できると言う。また、より巨大なガントリークレーンをより多く備えることにより、膨大なコンテナ貨物の積み下ろしが可能となっている。このような規模拡大で、清水港には中国、韓国、東南アジアに加え北米や欧州を含む29航路のコンテナ船が出入りし、国内主要港取扱ランキングで全国8位(2018年度)。取り扱うものも多岐にわたり、世界の物流を支えている。運営する清水コンテナターミナル㈱では、学校や自治体による現場見学も受け入れている。目の前で見る巨大なコンテナ船や積み下ろし作業は大迫力! 物流の最前線を肌で感じる機会をぜひ。